【ちっごのお土産】棒状ラーメン「運命の赤い糸」


恋のくに委員会のしーです。筑後市にある製麺会社・江崎製麺有限会社が手掛けるユニークなお土産品「運命の赤い糸」を紹介します。
この商品開発と販売開始に携わった4代目社長・江崎史郎さんを紹介しますと、、人とのつながりや地元愛を大事にする、熱い熱い男。熱烈な矢沢永吉ファンでもあります。工場内や事務所内にも永ちゃんのポスターが貼られています。江崎社長の決めゼリフは「ヨロシクゥ!」。
棒状ラーメン「運命の赤い糸」の話をする前に、江崎製麺さんの看板商品「福島ラーメン」のお話しを書かせてもらいます。
福島というのは東北地方にある福島県のことではなく、筑後市のお隣り・八女市にある福島という地域のこと。昭和40年頃に八女福島に福島製麺製粉所という会社があり、ここの看板商品が「福島ラーメン」だったそう。
当時大人気だった「福島ラーメン」でしたが、福島製麺製粉所が立ち行かなくなり、江崎製麺さんが「福島ラーメン」の事業継承先となったそうです。現社長は今でも、「福島ラーメン」の看板を背負っていくことに責任をしっかり感じているんだとか。これも地元愛の表われですね。

「運命の赤い糸」の話に戻りますと、この商品開発には江崎社長の他にもう一人、筑後市の地域おこし協力隊として当時赴任していた溝口善也さんを忘れるわけにはいけません。
彼は3年の任期の間に、「恋のくに筑後」のブランディングや若い男女の出会い作りを、様々な角度で行いました。いわゆる婚活・恋活のような出会いの機会作りも行っていましたが、一般的な婚活だと、参加者に3,000円~5,000円の費用負担をお願いするものや、あるいは公金に頼るものが多く、それでは参加者も自治体も婚活を継続できないのでは?と悩み考えました。
そんな中、「若い男女の考えや意見を知りたい」という会社が多くあることに気づき、そのモニターとして、出会いを求める男女を集めることを思いつきます。会社にとっては若年層の意見を抽出する絶好の機会となり、参加者たちも色んな考えを出し合う中で出会いのチャンスになったというわけ。「ご意見ください恋活」と名付けられ、新聞でも関心をもって取り上げられました。
棒状ラーメン「運命の赤い糸」も、実は「ご意見ください恋活」から生まれた商品。地元愛たっぷりの江崎製麺さんが、地元のお土産になる商品を作りたいと考えた時に、溝口隊員の恋活を通じて若い人たちの意見を取り入れて作ったもの。
最大の特徴はピンク色の麺。恋のイメージであり、恋木神社に咲く梅のイメージです。梅しそを練り込んで、クチナシを使って着色しました。一緒に入っている加薬も梅の花の形でとてもかわいいです。そして、袋の中には恋愛ワンポイントアドバイスも入っています。正直役に立つのか立たないのか、コミカルなアドバイスです。スープの味は豚骨、ミスマッチなようでミスマッチではない。
2019年3月に恋木神社で執り行われた良縁成就祭に合わせて、「運命の赤い糸」も祈願を受けて、恋木神社公認の商品としてデビューしました。そして筑後市を代表するお土産に。自分用で買う人もいれば、友人や家族へのお土産にする人も。全国ネットのテレビ番組でも、数度紹介されました。

さて最後に。「運命の赤い糸」ちょっぴりふざけた商品と思うなかれ。表示時間を少々過ぎて麺を茹ですぎたとしても、麺は伸びたりいたしません。さすが製麺会社がちゃんと作った商品です。麺のつるつる感や喉ごしも確かめてもらえればと思います。

■江崎製麺有限会社(赤坂人形)
住所:福岡県筑後市大字山ノ井468-1
電話番号:0942-53-2012
※「運命の赤い糸」「福島ラーメン」は上記住所で購入できますが、その他筑後市内の施設(よらん野・恋ぼたる・山梔窩歴史交流館)などでもお買い求めできます。一袋2食入り、430円です。
※取材は2025年2月に行いました。情報は取材時のものですので、変更の可能性があります。ご注意ください。